文部科学省は、高校生の妊娠について「学業継続の意思がある場合は教育上必要な配慮を行う」との立場だ。校長の判断で体育の実技をリポート提出に替えたり、出席日数の不足を補習でカバーしたりできる。子育ての協力者がいなければ保育所利用も可能だ。
実際、学校のサポートで卒業できた元生徒もいる。神奈川県内の女性(20)は、県立高3年の秋に、9歳年上の交際相手の子どもを妊娠した。養護教諭を通じて担任に伝えてもらうと、体育の実技は免除された。担任は「学校では妊娠を知らない他の生徒がぶつかってきたりして危ないこともある。大丈夫か?」と気遣ってくれ、「退学」の話は一言もなかったという。
結婚して卒業後に出産したが、夫に毎日暴力を振るわれて離婚。実家で生活保護を受ける母親と一緒に暮らす中、今も頼りにしているのが母校だ。2~3カ月に1回は顔を出し「先生に相談して、子どものために仕事をしなければと思うようになった。中卒の求人は全然ないので、高校を卒業しておいてよかった」と話す。